前回コラムでは、１億円の相続財産を相続人２人で、半分ずつ分けることを考えてきました。

土地の納税者有利規定を使う際の問題点を、さらに検討していきましょう。

 

今回のキーセンテンスは、
相続前からの土地の利用者がその土地を相続する
です！

相続人２人とも利用していれば問題にはなりません。

ところが１人しか利用していない場合は、土地の半分には、納税者有利規定を使えないことになります。

 

これは困ります。

 

そこで、１人が土地をすべて相続して、もう１人には現金預貯金を支払うことで精算するというとこがあります。

・Ａさん：土地１億円を取得してＢさんに現金預貯金５千万円を支払う
・Ｂさん：Ａさんから現金預貯金５千万円の支払いを受ける

 

これで２人とも５千万円の手取りとなります。

 

ＡさんがＢさんに支払うこの現金預貯金が、タイトルにしている代償金です！

代償金によって財産を分け合うことを、代償分割と言います！

 

そのままでは分けるのが難しい財産がある場合には、代償金と代償分割を検討してみてはいかがでしょうか。